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北摂古墳巡り
北摂古墳巡り

川辺 (かわべり)


川辺(かわべり)という言葉はなんだか心そそられるものがある。

単に川のすぐ脇の湿地帯というだけではなく、そこにはいろいろな水生植物が密生していて、さまざまな昆虫や動物がいる。

自然全般で言えることなのだが、単体で存在するものではなく、周辺の環境と調和し、その部分の構成しているもの。

こう書くとなんだか難しく感じるかもしれないが、要はそれぞれの異なった環境が隣り合わせの環境同士がうまく調和しながら存在しているということだと思う。

川辺(かわべり)なども川からの水や土砂などで構成されていて、常に湿った土壌を維持し、動植物の生息しやすい環境になっている。

 

オニヤンマのイメージセスジイトトンボ(背筋糸蜻蛉)

学名:Paracercion hieroglyphicum

分類:トンボ目 イトトンボ科
主に平地から丘陵地の植物の茂った川辺(かわべり)などでよく見られる。体長は32mm前後の小型のトンボ。

背中に黒い線があり、腹部は薄い水色。しかし固体により色は様々なようで、一見すると他の種のイトトンボと思われても実はこのセスジイトトンボだったりすることもある。イトトンボ科の場合固体により体色の違いが顕著に現れて識別しにくい特徴がある。出現期は5~9月。

オニヤンマのイメージオニヤンマ(鬼蜻蜓)

学名:Anotogaster sieboldii

分類:トンボ目 オニヤンマ科
日本に生息するトンボの中では最大級のトンボです。体長は8~12cmほどで、体の色は黒に黄色のしま模様があり、幼虫から成虫になるまで2~3年もかかります。日本の広い範囲に分布していて、水のきれいな川辺や森林のはずれ、または山間部の渓流などにも姿を見せます。

6月頃にふ化し、9月頃まで、飛びまわります。なわばり意識が強く、自分のなわばりを守るため、同じ場所を行ったり、来たりします。

食性は肉食性で、ハエ、アブ、ガ、ハチなどを空中で捕らえて食べます。飛んでる姿が凛としてて、風格があり、カブトムシが雑木林の王者なら、オニヤンマは水辺の昆虫の王者ではないでしょうか。
参考 : FIELD Explorer 家族で楽しむ自然観察

ギンヤンマ (銀蜻蜒)のイメージギンヤンマ(銀蜻蜓)

学名:Anax parthenope

分類:トンボ目 ヤンマ科
全長は6.5~7cmほどの大型のトンボで、頭部と胸部が黄緑色でおなかの部分が黄色がかった褐色。オスはしっぽの付け根のあたりが鮮やかな水色をしている。

羽根は透明。生息域は池や湖、田んぼや流れの緩やかな小川などに生息していて、日本では全国的に幅広く分布している。

春から夏にかけて羽化し日中は水辺の上空を飛び回る。オニヤンマ同様その飛行能力は極めて高く、高速で飛び回ることができるうえ、ホバリング(空中で静止)することもできる。食性は肉食性で、蚊やハエ、蝶、蛾などを空中で捕食する。

補色の際は6本の脚で獲物をわしづかみにして捕らえる。

6本の脚には太く硬い体毛がビッシリ生えていて、この体毛が獲物に引っかかって逃さない役割を果たし、捕らえたまま口の鋭い大あごで獲物を食べる。

幼虫(ヤゴ)の時代は水中で生活し、主にミジンコやアカムシ、ボウフラなどを伸縮自在なアゴで捕らえて捕食する。

大きくなってくると、メダカやオタマジャクシなども捕食する。

アキアカネ(赤とんぼ)のイメージアキアカネ(秋茜)

学名:Sympetrum frequens

分類:トンボ科 アカネ属
体長約4cm程のトンボ。

一般的には「赤とんぼ」と呼ばれ、「夕焼け小焼けの赤とんぼ~」の歌で有名な赤とんぼがアキアカネのこと。古くから日本ではよく見られるトンボ。

5月末~6月下旬にかけて夜間に羽化がおこなわれ、朝になると成虫はそこから飛び立って、離れた場所でさらに1~2日体が固まるのを待ち、真夏は平地よりも気温が低い山地へ移動する。これはアキアカネが他のトンボに比べ暑さに弱いせい。

日中日差しが強いときにアキアカネがまるで逆立ちをするように木の枝にとまっている姿をよく見かけるが、これは体に太陽の光が当たる面積を減らして、体温の上昇を抑えるためのもの。秋雨前線(9月中旬~10月)が日本を通過する頃に大群で山を降りてきて、平地や丘陵地へと移動してくる。そこでパートナーを見つけて雄と雌がくっついた状態で飛びまわり、産卵に適した場所を探す。

稲刈りの終わった田んぼに残った小さな水溜などを見つけて産卵し、産卵が終わると一旦は雄と雌は離れるが、また連結して飛んで産卵をする。生み付けられた卵は水中や湿った泥の中で冬を越し、春の田んぼの水入れとともに孵化する。

孵化したアキアカネの幼虫(ヤゴ)は水中での生活に極めて適した体つきを持ち、長く伸びるアゴでミジンコなを捕食する。そして初夏の夜、稲などによじ登り羽化する。

シオカラトンボのイメージシオカラトンボ(塩辛蜻蛉)

学名:Orthetrum albistylum speciosum

分類:トンボ目 トンボ科
4月中旬頃から10月頃までに池や沼、水田、流れの穏やかな小川などでよく見られる、薄いブルーのトンボです。

体長は50~55mm程度で市街地などでも見られる。

食性は肉食で、小型の昆虫などを食べます。

縄張り意識が強く、他のトンボが縄張りに入ってくると追い払う。

ゲンジボタルのイメージゲンジボタル(源氏蛍)

学名:Luciola cruciata

分類:コウチュウ目 ホタル科
成虫は5月~6月によく見られます。

夏場の風物詩的な昆虫で、水がきれいな川を好み生息する。

体長は15mm前後。

オスは飛び回りながら発光し、メスは草の上などに止まって発光します。

 

 

 


写真提供
岐阜県世界淡水魚園水族館アクア・トトぎふ森の父さん花鳥風穴フリー写真素材集~昆虫編~無料写真素材-花や昆虫、蝶、山、鳥や動物Photoby(c)Tomo.Yun上野を散歩フォトストリートくまじろうの自作毛鉤図鑑



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